冬が近づくと、住まいの外まわりは思っている以上に負担がかかります。気温が下がることで素材が縮みやすくなり、ひび割れやコーキングの劣化が進むこともあります。また冬場は雨漏りに気づきにくく、気づいたときには内部の腐食が広がってしまっているケースもあります。安心して冬を迎えるためにも、屋根や外壁の状態を今のうちに確認しておくことが大切です。今回は、冬前にチェックしておきたい劣化のサインを分かりやすくまとめました。

屋根の劣化チェックポイント

屋根は普段目にすることが少なく、劣化に気づきにくい場所です。冬前に以下のような症状がないか確認しましょう。

・瓦、スレートのズレや割れ： 強風や台風でズレが生じることがあります。放置すると雨水が浸入し、構造材の腐食につながります。

・板金部分のサビ： サビが進むと穴あきの原因となり、屋根内部への浸水リスクが高まります。

・屋根材の浮き： 固定が弱くなると、冬の強風でめくれたり飛ばされたりする危険があります。

・雨どいの詰まり、外れ： 落ち葉や泥が詰まり、排水不良で逆流が発生すると外壁にも影響します。

屋根の不具合は見えにくい部分だからこそ、劣化が進んでしまう前に早めの点検が重要です。少しでも気になる点があれば専門業者に相談することで、早期発見と早期対処が可能です。

外壁の劣化チェックポイント

外壁は日々紫外線や雨風にさらされているため、劣化が進みやすい部分です。次のような症状がないか確認してみてください。

・チョーキング（手に白い粉がつく現象）： 塗膜の劣化が進み、防水性が低下しています。

・ひび割れ（クラック）： 小さなひびでも雨水が浸入し、内部の腐食につながります。

・色あせ： 紫外線の影響で塗膜が劣化しているサインです。

・苔・カビの発生： 湿気が多い場所で起きやすく、防水性が落ちている状態です。

・コーキングの割れ： 隙間から雨水が入り込み、壁内部へのダメージにつながります。

外壁の劣化は見た目の問題だけではなく、建物全体の耐久性にも直結します。小さな劣化でも早めに対処することで、大きなトラブルを防ぐことができます。

冬に劣化が進みやすい理由

冬は乾燥と気温差の影響で建材が収縮し、外壁や屋根材の隙間が広がりやすくなります。また、昼夜の寒暖差によってコーキングが急激に劣化することもあります。こうした環境が重なることで、冬場に雨漏りが増加する傾向があります。大きなトラブルを未然に防ぐためにも、冬前の点検は非常に有効です。

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